これからLP(ランディングページ)を作成予定の担当者様の中には「LPは長い方が良いのか?それとも短い方が良いのか?」疑問を持つ方もいらっしゃるのではないでしょうか?
一般的なLPには、どれだけスクロールしても終わらないボリュームのあるタイプと、要点だけを伝えてCV(コンバージョン)までの導線が短いタイプの2種類があります。
それぞれに制作意図にあるので、今回はLPの適切な長さについて解説します。外部に制作を依頼する場合にもお役立て頂けると幸いです。
最適な長さは商品(サービス)特性によって決まる
結論からいってしまうと、LPの最適な長さは商材(サービス)によって決まります。
LPの目的はCVの獲得であり1ページ内でクロージングさせることから、CVに至るまでに越えるべき心理的ハードルの高さ、理解までに必要な情報量に比例して長くする必要があります。
ここでは長さ別に適した商品(サービス)をご紹介していきます。
長いLPが向いているケース
商品(サービス)単価が高い
高額な商品やサービスはそれだけで心理的なハードルが上がるため、より多くの情報や詳細な説明を掲載した長いLPの方が向いています。
BtoB、BtoCいずれの商品・サービスであれ単価に比例して検討期間は長くなります。
そのためそれらを購入、または導入することでどの様な価値があるのか?他の競合と比較して優れている点はどこか?などさまざまな検討材料をクリアしハードルを下げる必要があります。
- 美容医療サービス(エステやホワイトニング、脱毛サロンなど)
- 住宅関連(注文住宅やリフォームなど)
- BtoB産業製品
以上に関しては一般的に単価が高い傾向があるため、長いLPの方が向いていると言えるでしょう。
ブランド認知度が低い
初めて聞いたブランド名や会社名に対して「これ怪しくないかな?」と警戒心を抱いた経験がある方は少なくないのではないでしょうか?特に直接口に含む健康食品や、肌に触れる化粧品などは体への害が心配され、検討がより慎重になります。
そのため商品情報を細やかに伝える必要があるほか、「あなたがこの商品を知らないだけで、すでに世間ではこれだけの評価がある」といった権威付けや、これまでの実績や他者からの評価・口コミなどのエビデンスを重点的に掲載することで成果に繋がりやすくなります。
具体的な商材(サービス)としては
- サプリメント(制作会社の認知度が低い場合)
- 化粧品(制作会社の認知度が低い場合)
- 新サービスや新商品全般
などが挙げられます。
価値が伝わりづらいビジネス
セミナーや情報商材、まだ一般化されていない新しいビジネスなど、その購入価値が伝わりにくい商材には長いLPが向いています。
- ネットワークビジネス
- 情報商材
- セミナーの申し込み
これらについては「美味しい話」と解釈されやすく、「大丈夫である根拠」を示していく必要があります。
可能な限り見える化した情報や、FAQコンテンツなどの不安払拭を促す要素を網羅的に掲載することで信頼性を増すことに努めましょう。
短いLPが向いているケース
商品(サービス)単価が低い
単価が低いお試し商品やWebサービスの無料トライアルなどは短いLPが向いています。
単価が安ければ自身に合わなかった場合でも金銭的なダメージは少なく済むため、検討期間も短くハードルもかなり低いからです。LP上で長々と理解促進を促すよりも、実際に使用してもらい良さを実感してもらう方が合理的であり、長くすることで却ってユーザーの心変わりを招いてしまう恐れもあるため、より「短く簡潔!」なLPが求められます。
- 無料登録(ゲームやアプリなど)
- お試しトライアル
- ソフトウェア
などが挙げられます。
ブランド認知度が高い
ブランドが広く認知されている商材は、1から紹介する情報が少なく済むため短いLPが向いています。
長さは短い方が向いておりますが、既に認知されているブランドイメージを損なわないことやイメージ戦略に沿う事などのデザイン面が重要になってきます。
- 映画の告知
- 有名メーカーの食品や飲料水
- 車
などがこちらのケースに当たります。
商材の信頼性が高い
商材自体の信頼性が高いケースは短いLPが向いています。
- チャリティー
- 医療機関
- 行政
など公共性が、高く「お堅め」と目される商材や、ブランドが確立され信頼性が高い商材については細かい不安払拭コンテンツなどは不要になり、商材の魅力を端的に伝えられます。
より販促できるような特典の付与などを企画することでCVを高められるでしょう。
制作のポイント
ここまでは商品(サービス)毎に適切な長さを紹介してきましたが、長いLP、短いLPともにメリットとデメリットがそれぞれあります。
ここではそれぞれの特徴と制作する際のポイントについて紹介していきます。
長いLPの特徴と制作する際のポイント
長いLPには多くの情報が網羅されているので、煩雑になりやすい特徴があります。
そのため長いLPを作成する際にはユーザーの態度変容に応じたロジカルな情報設計が最も重要になります。後述するストーリー展開にも繋がりますが、「認知>理解>共感>行動」といったフローに沿った文脈設計でコンテンツを配置しましょう。
また、長いLPではCVしたいと思うポイントも必然的に多くなります。そのためCVボタンの設置場所も合わせて重要になります。行動導線を阻害しないこと、ユーザーの態度変容にあわせた場所に設置して行きましょう。
その他のポイントとして、コンテンツ量、情報量ともに長いLPは多くなるので「コンテンツ毎にメリハリをつけたデザイン」も意識するとより効果的です。切り替わりの視認性を高めることと、ユーザーの目を飽きさせないことを目的としたデザインを心がけましょう。
短いLPを制作する際のポイント
短いLPの場合は少ない情報でその商材の魅力を伝える必要があります。
先ず重要になるポイントはFV(ファーストビュー)です。短いLPに限ったことではないですが、インパクトのあるビジュアル要素でユーザーの興味喚起を促すことや、LP上で伝えたい魅力的要素を盛り込むこと、直感的に伝わるキャッチコピーなどが短いLPの場合は特に重要になります。
また、コンテンツ数の少ない短いLPであっても文字量が多いと読みづらいLPとなってしまいます。全体の文字量を端的に少なくすること、読ませたい文字に対して太字や色付けによる強調などの工夫も合わせて行いたいところです。
以上のことを意識しながら、確立されているブランドイメージ損なわないデザインを施し制作しましょう。
ストーリー展開
最後にLP制作を行う上では、長さはもちろん、CVへと繋げるストーリーが重要になります。
一般的な小説の物語展開の「起承転結」、LPでは「結起承転」という流れでコンテンツを配置して行きます。ユーザーは商材を購入、利用する事を求めているのではなく、その先に得られるベネフィットを求めています。内容を読み進めていかなければベネフィットがわからないストーリー展開だと、ユーザーはストレスや不信感を感じてしまい直帰や離脱に繋がってしまいます。
先ずは商材のベネフィットを直球で伝えた上で、態度変容を促すコンテンツを配置し、設計を行いましょう。
最適な長さはABテストで見極める
ここまで長いLPと短いLPが向いているケースについて紹介してきましたが、それでも具体的にどれくらいの長さにすれば最もCVに繋がるのかは実際に試してみないと分かりません。
そこで有効になるのは「ABテスト」です。
LPで行う場合、「必要であろう全ての要素を盛り込んだ」Aパターンと、「中核になる情報だけを抜粋して掲載する」Bパターンを同時期に運用します。同じ期間内でどちらのLPがより多くのCVを獲得できたか検証し、改修を重ねることで段階的に最適な長さに辿り着きます。
ABテスト、改修作業を行う上ではノーコードでのLP制作ツールもおすすめです。トラムでも現在以下のサービスを開発しておりますので、あわせてご覧下さい。
まとめ
如何でしたでしょうか?
LPの長さはCV獲得に影響するだけでなく、制作の際のご予算やリソースにも直結する部分ですので、できる限り正しく判断を行いたい所だと思います。
LPの制作や改修、その他お困り事がございましたら、最適なご提案をさせて頂きますのでお気軽にご相談下さいませ。