当社は現在10周年を迎えるにあたり、リブランディングプロジェクトを推進中です。ウェブサイトの刷新やブランドアイデンティティの再考を進めていく中で、当社のロゴの未来について大きな疑問が浮かび上がりました。成長と進化を遂げるために、新しいロゴデザインを制作する必要が生じました。今回は、ロゴをデザインする上でロゴデザインとは何か真剣に考えてみました。
ロゴとは何か?
昔勤めていた制作会社の先輩が、ある証券会社のロゴマークを制作しているところを勉強のために後ろで私が盗み見している時のことでした。(デザインは教わるな、みて盗めの時代。。)
田中くん、究極のデザインとはなんだと思いますか?
んーーーー…。ポスターデザインですか?
どうしてそう思いますか?
1枚の紙に必要な情報を盛り込み、それを秩序立てしてデザインしていくからです。
残念ながら違います。。
。。。。。。。。。。。
究極のデザインとはロゴデザインです。ロゴとは一つのマークでその会社の象徴をシンボル化し、さらにその会社の様々な思想を(今で言うブランドアイデンティティ)色や形で表現したものです。シンプルな形にそぎ落とし100個200個と積み重ねてデザインし1つのロゴが出来上がるのです。
承知しました!ロゴデザインができるように日々精進します!
こんな思い出があるために今でもロゴデザインを制作するときは緊張します。
この考え方は今でも変わっておりません。つまり、ロゴマークとは一つのマークでその会社そのものを表し、ブランドアイデンティティをも伝えるマークのことであると私は考えます。
昨年出版された【究極のロゴデザイン】という書籍にも同様のことが書かれているようです。私はまだ読んでいませんが参考までにこちらにご紹介いたします。
ロゴをデザイン制作する上で重要なポイント
まずここではロゴをデザインする上で重要になってくるポイントをあげていきたいと思います。
ブランドのアイデンティティを理解する
ロゴは、会社のブランドやアイデンティティを反映するものであるため、まず最初に会社の使命、ビジョン、価値観を理解することが重要です。当社でもみんなで使命、ビジョン、バリューについて共に考えて形にしている次第です。
ターゲットオーディエンスを考慮する:
そもそも、ターゲットとなる顧客やターゲットオーディエンスにアピールする必要があります。その時代との絡みや好み、期待に合わせたデザインを検討することが大切とされています。
単純で記憶に残るデザイン
過度に複雑なロゴデザインは覚えにくく、印象が弱まってしまうことがあるため単純で、視覚的に記憶に残りやすいものがいいとされています。
有名なアートディレクターの佐藤可士和さんも冒頭の書籍のインタビューの中で「情報社会において、アイデンティティを確立する。それはブランドそのものであり、人を惹きつけるロゴとは、強烈な印象を残し、企業に今までにない価値をもたらすものである。本質を企業から掴み取り、究極にシンプルなかたちまで削ぎ落とす。その作業は、可士和さんにとってはカメラのピントを合わせていくようなものだと教えてくれました。」と書かれていました。
カラースキームを検討する
カラーは感情や印象に大きな影響を与えます。ブランドのカラースキームと一致する色を選定しましょう。カラーに関して詳しくは他の記事でもご紹介しておりますのでそちらをご参考ください。
スケーラビリティを考慮する
ロゴはさまざまな媒体やメディアに掲載される想定が必要となります。例えば、名刺、封筒、さらに小さいものであればファビコンなど。大きなサイズから小さなサイズまでクリアに表示されることを踏まえてデザイン制作することが重要です。
著作権と商標の確認
ロゴデザインが他の既存のロゴや商標と類似していないことを確認し、法的な問題を避けるために著作権や商標の規則を守りましょう。また、一生懸命に練って作られたロゴデザインが他社で同じようなデザインで作られてしまうことも少なくありません。商標の登録をすることをお勧めします。
まとめ
これから先、ロゴマークはずっと会社の成長と歴史を共にしていきます。トレンドだけに捉われず、会社の象徴とブランドアイデンティティを表現できるロゴマークと今後作りたいと思います。ロゴマークの作り方をご紹介したところで次回はロゴマークの制作プロセスについてご紹介していきたいと思います。